キャリアに立ち止まったら考えたい2つのこと 〜安定を手放すと決めた私の体験〜

「仕事、辞める?続ける?」

その二択で何度も悩み続けた私が、本当に必要だったのは“軸を持つこと”でした。

今日は、学校の教員を辞めた体験から見えた、「キャリアに立ち止まったら考えたい2つのこと」をご紹介します。

体を壊すまで働き続けた20代

どんな仕事でも、最初の3年はなかなかしんどいものだと思います。
私も例に漏れず、車の中で泣きながら帰路についたことは、本当に何度もありました。

20代半ばのある日、部活動に明け暮れた身体が悲鳴をあげ、病気休暇を取ることになりました。

本当は友人と旅行に行ったり、20代らしい体験がしたかったのに、それを言葉にも行動にもできず、地域からの期待や生徒への情に背を向けられないまま、限界まで頑張ってしまいました。

辞めるための行動がわからなかった日々

当時も一度転職を考えましたが、情報は少なく、検索しても「教員の転職は難しい」「潰しが効かない」といったネガティブな話ばかり。

就活の経験もなく、何をすればよいのか分からない。
とりあえず資格勉強を始めては挫折…を繰り返しました。

育休で、初めて自分とちゃんと向き合った

大きな転機は、産休育休をきっかけに、職場を離れたことでした。

子どもと2人で過ごす時間は愛おしかったけれど、社会から切り離されている感覚が想像以上につらかった。
そんな毎日の中で「私は思っていたよりも働くことが好きなんだ」と気づきました。

ジャーナリングを始めて、自分はどう生きたいのかを丁寧に考えるようになりました。
本を読んだり、異業種の人との関わりを増やす中で、人としての幅が広がっていくのを感じました。

「早く働きたい!」と思った私は、上司に直談判し、予定よりも早く育休から復帰。
とにかく働けることが楽しくて仕方ありませんでした。

軸を見つけたから、挑戦できた

育休を通して働きたい気持ちを立て直した一方で、小規模校での個別指導や教務主任としての業務に精を出すようになるうちに、一斉授業や学級経営への関心が薄れていきました。

また、育休をきっかけにぐんと伸びた、私の行動力。
仕事を休んで、東京に学びに出かけ、教育の最前線に感動した日もありました。

そして、何より「この閉ざされた世界だけで一生終わるのは嫌だ」という気持ちが拭いきれず、学校の外で挑戦したい気持ちが強くなっていきました。

今度は自己理解からじっくり始め、3年かけて「教育 × 地域貢献」という揺るがない軸と、「母になってもキャリアを諦めたくない」という自分の気持ちにたどり着きました。

時間をかけてこれからの方向性を考えたことで、転職という挑戦に向き合う勇気が生まれたのです。

もし20代の頃、疲れ果てた勢いで辞めていたら、きっと学校の教員を嫌ったままだったように思います。
自分はこの仕事が大好きだった。10年続けたことを誇りに思っている。」と胸を張って手放せたことは、私にとって大きな財産です。

立ち止まったら考えたい「2つの問い」

立ち止まった方、まずここから一緒にやってみましょう!
二択で悩み続ける前に、まずは以下の問いを言語化してみてください。

①自分が「やりたいこと」は何か

  • 例:教育を学校の外にも開く/地域で学びの循環をつくる/小さな挑戦を続けられる働き方にする など。
  • 問いのヒント:「そのために、来月から何を1つ始める?」

② 自分が「絶対に譲れないこと」は何か?

  • 例:健康を崩さない働き方/家族との時間が確保できる/尊重し合えるチーム文化 など。
  • 問いのヒント:「どれか1つだけ守るなら、何を守る?」

手段(求人、資格、退職手順)を見るのはこの2つが固まってから
軸が決まると、選択は驚くほど楽になります。


今まさに揺れているあなたへ

辞めるかどうかで悩み続けた日々を振り返ると、答えはいたってシンプルでした。

その軸さえ決まれば、辞める・辞めないという選択は自然と形になっていきます。

もし今あなたが、過去の私のように揺らいでいるなら、ぜひ“軸を持つこと”に意識を向けてみてください。
それが、未来のキャリアを切り開く最初の一歩になるはずです。

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